ダーティ・ワーク(絲山秋子)

この人の作品には、必ず出てくるニート系ダメ男。
いっぱい出てきた。
ダメ女も出てきた。
「ダメだなー。あたしって」とぼんやりつぶやくタイプの女。
でも、そのまんまなのね、この人の作品は。
ま、いいか、という感じで、最後にちょっと希望が見えているような気がするという。
 
この本は短編集。
ギタリストの熊井望(女)で始まって、熊井の友達の高田貴子、貴子の彼氏の辰也、熊井の高校時代の友達のTTこと遠井、遠井の弟、持田(辰也の浮気相手)と主役がぐるぐる変わって、最後に熊井の話が来る。
主役ははらないけど、辻森という花屋と、辻森の元妻である麻子も、彼らの間をつなぐ。
 
だらだらーと、気合を入れずに読んで、余韻に浸るような本でした。

ダーティ・ワーク

ダーティ・ワーク